今週のプロレス界は22日にあった女子プロレス、スターダムにおける「世IV虎VS安川惡斗」の試合の話題で持ち切りとなりました。
関係者の処分も発表されたので私もこの件で少し意見を言わせてもらおうと思います。
まず第一に言えることは、プロレスであろうが総合格闘技であろうが相手の潰し合いではありません。
私がスポーツ選手がたまに言う「ルール以外のことなら何をやってもいい」という発言が不愉快極まりないのですが、ルール以前の問題として、物事には倫理感と言うものがあります。人として、共に戦う者として倫理としてやって良いことと悪いことを判断しないといけません。それがスポーツマンシップです。
ただしスポーツは競技である以上、勝敗を決しないといけませんから、ルールに基づいた中で勝ち負けを決めることとなります。
例えば、顔面のパンチが許されていたとしましょう。
しかし顔面には明らかに狙ったらいけない場所があちらこちらにあります。
仮に顔面への攻撃が認められていたとしても、目や鼻、こめかみなどを狙うと何が起こるかは、一々ルール化しなくてもわかるはずです。
関節技にも同じことが言えます。関節には明らかに大きな力が発揮できる動きと小さな力しか出せない動きとあります。もし小さな力しか動かせない関節を極めてしまうとどうなるでしょうか?場合によっては、二度と動かせなくなるくらいの致命傷を負いかねません。
前置きが長くなりましたが、「世IV虎VS安川惡斗」の試合をダイジェスト映像で見ました。
彼女達はプロレスと言うリング上で試合をする以前から仲が良くなかったと言われています。その理由は諸説ありますので、ここでは取り上げません。しかし、リングでの戦いではその私念があったとしてもルールとスポーツマンシップに基づき相手を攻撃しなければならないはずです。それだけの理性を保ったまま試合をしなければなりません。
しかし、その一線を越えてしまいました。
安川選手は開始早々に鼻骨を骨折しました。その後の世IV虎選手のマウントパンチも明らかに相手の右目を狙っていたのがわかりました。
しかも世IV虎選手はサウスポーでなく右利きであるにも関わらず、あえて左側でなく右側の目を狙っていたことからもわかる通り、その不自然な攻撃からは明らかな故意と思えました。
安川選手の右目は持病で人工レンズだそうです。まさかとは思いますが、これとの因果関係も懸念されます。
プロレスラーをスポーツ選手として位置づけできるかはわかりませんが、これはスポーツ選手としてあるまじき行為であると思います。
プロレスは鍛え抜かれた選手同士がそれを表現するものです。鍛えられない急所を狙って、相手を潰すことが目的ではありませんし、そうなればスポーツでも無くなります。
だからこそ、今回の世IV虎選手の行動は絶対に許されることではなく、安川選手が重傷から克服したから良いというものでもないと考えます。
結果オーライではいけない行為です。
これは試合中に安川選手の顔をみたら尋常で無いことは誰の目から見てもわかりますが、世IV虎選手はニヤリと笑っていたのを見ても殺気を感じます。
試合から数日が経ち、安川選手は重傷を負い入院中であり、自らブログを更新できる状況ではないにも関わらず、お母さんにお願いして心境をブログにアップされました。
安川結花オフィシャルブログ「~安川結花BLOG☆おそらのじかん~」Powered by Ameba
一方、世IV虎選手は会見では謝罪したものの心の傷とやらでインタビュアーの質問には会社が応じさせなかったそうです。
身体も心もボロボロの安川選手がブログまで公開して謝罪してるのに、何で?
こういう対応は確かボクシングの某三兄弟の次男のリング上での暴挙の時も一緒やったな。
最終的にどのような形でこの問題が終結されるのかわかりません。
ただ私は時間が解決するような簡単な問題では無いと判断します。明らかに安川選手のレスラー人生と言うか私生活においても致命傷を負いかねないものでした。
どのような形になっても、私は無責任なことを言えませんが、何より安川選手が再びリングに立てることを願い、それが叶った時、彼女が納得すれば世IV虎選手の復活も良いと思います。その代り、二度とこのようなは絶対に起こしてはならないことだけは皆が共通の認識であると思います。
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