昨日のプロレス王道史を見て感じた今のプロレスとの違い

 昨日はCSチャンネルのプロレス・格闘技専門ch FIGHTING TV サムライ内で放送している全日本プロレスの過去の試合を提供する「プロレス王道史」を見てました。

 録画だけしておくつもりがついつい1試合見てしまったんです。

 その試合は、1992年6月5日に行われた三冠統一ヘビー級選手権試合、スタン・ハンセンVS川田利明でした。
 この試合はのちに、同年のプロレス年間最高試合に選ばれた一戦です。

 当時のことは非常によく覚えていますが、この試合は到底川田選手がハンセン選手に勝てるとは思えない実力差がありました。結果が見えているにも関わらず、どうしてベストバウトを獲得できる試合となったのでしょうか…。

 久し振りにフルで観て感じたことは、川田選手がいろんな意味で大きいハンセン選手相手に真正面から挑んでいったことであり、ハンセン選手がそれを真っ向から受けての倍返しを行う壮絶な攻防があったからだと思います。

 やられたら倍返しでやり返す、その反撃を恐れずまた強敵のハンセン選手に真っ向からやり返す…。

 この繰り返しを見ていると、自然に川田選手を応援してしまう心境になりました。
 
 この両者の攻防には、リングの中の戦いに真摯に向き合う両者の姿がありました。
 一瞬の気を許すと怪我をしてしまいそうな攻防で観る側もリングから目が離せません。

 川田選手のローキックに対して、大腿部にカウンターで蹴りを入れるハンセン選手。
 ハンセン選手の倍返しを恐れず、顔面を蹴りまくる川田選手。

 そのリングの中には、泥臭いというか、両選手の結果だけでない、一つ一つの攻防で凄みを見せるプロの姿があったように思いますし、その姿勢が観衆の熱狂へと伝わったのだと思います。

 一方、最近のプロレス全体の試合を見ていて感じていたことは、試合中のふざけた(おちゃらけた)選手の態度でした。

 ○試合中に観客に声をかける選手。
 ○いちいち、技を出すたびにポーズを決めてアピールする選手。
 ○相手を馬鹿にするような技やフォールをする選手

 前座ならばそれも良いとは思います。しかし、メインに近づくにつれ、それは戦いに変えていかねばならないと思います。
 戦いの場にそのような遊びを入れられては、観る側の焦点がぼけてしまうような気がします。

 いくらプロレスでもリングの中は戦いの場だと思います。
 その戦いを表現できる選手が少なくなったのも、今のプロレス界の問題のような気がしました。

 そういったレスラーが日本人、外国人どちらも不足しているのが、今のプロレス界の現状ではないでしょうか。。。

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