小橋建太選手復帰戦の感想(多すぎて書ききれない・・・)

 行ってきました。東京・日本武道館の小橋建太復帰戦に。。。
 もうそれから一日経ちましたが、何から話していいのかわかりません。
 それくらいに、様々な気持ちが交錯し、整理ができないところがあります。

 当日は、予定より早い早朝6時前に到着。
 朝食後、まんが喫茶に入り、2時間ほど睡眠。
 その後は、東京の親戚家族とお台場で色々遊びました。お台場は初めて行きましたが、子供も大人も楽しめる施設がいろいろとあり、楽しませてもらいました。

 そして16時には、いよいよ日本武道館へ。
 まず、開場を待つ大勢のファンが入場口に終結しておりました。
 グッズ売り場にも多くに人達が列を作り、入場前から心の高ぶりを感じました。
 記念にパンフレットを購入して、早速武道館内へ。入口には小橋選手の復帰を祝福する多くの花が飾られていました。その中にはプロレス関係会社だけでなく、佐々木健介選手や鈴木みのる選手からのものもありました。

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 会場内は早くも多くの人達が入場しており、試合開始時には超満員。
 特に立ち見客が2回の最後部にぎっしり入っており、まさしく立錐の余地もない超満員の観衆で埋め尽くされ、興奮度も増してきます。
 試合開始前の対戦カード発表の段階から、メインイベントの試合カードが告げられると試合前なのに多くの歓声が起こりました。
 ですので、第一試合から非常に観客も出来上がった暖かい雰囲気の中、試合が始まり、メインイベントまでの全7試合それぞれいい雰囲気で行われました。

 ちなみに、メインイベントまでにトイレに行ったのですが、トイレを終えるのにも10分くらいかかるくらい並んでいました。
 人が多いとこういう難点があるんですね。メイン前に行っておいてよかった。

 セミファイナルの丸藤選手と森嶋選手の試合がそこそこ盛り上がり、いよいよメインイベントへ・・・

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 セミの両選手が帰って、場内が暗転すると一気に“大コバシコール”が・・・
 もちろん、当日の興行のその段階で最も大きなコールが試合前に入場前に起こりました。
 そこから、秋山→高山→三沢の順で入場、最後の小橋選手が入場する際には、珍しくアナウンサーの煽りナレーションがあり、壁にはファンから小橋選手に送られた大量の千羽鶴が飾られていました。
 そして、小橋選手の入場へ。
 ファン皆の声援というより絶叫とも言えるほどの大・大小橋コールの中、小橋選手が登場しました。大観衆を見渡しながら、1年半ぶりの花道をゆっくり歩き、リングに上がると大量の紙テープが投げられました。

 Tシャツを脱いだ小橋選手の体は、2階席からも分かるほど手術前と比べて、小さくなっていました。全4選手の中で最も小さく見える小橋選手に少し不安を感じましたが、言い方を変えるとシェイプされているのかもしれませんが、心配しました。
 試合内容は、テレビで見てもらうとして、攻めているときの迫力はだいぶ戻っていると思いましたが、やられている時はとてもしんどそうに見えました。
 でも、そりゃそうですよね。久しぶりのリングで、プロレス会きっての大物二人から攻撃を受けているわけですから。。。
 そんな中でも小橋選手は、自分の得意技を惜しげもなく使っていきます。
 スリーパースープレックス、ハーフネルソンスープレックス、そして、ムーンサルトプレス!
 膝の手術後、めったに出さないムーンサルトを出した時の盛り上がりも最高潮。それだけ小橋選手のこの試合に賭けた意気込みが伝わってきます。

 しかし、現役最高の2選手相手にそううまくはいきません。
 最後は二人の必殺技を食らいながら、雪崩式エメラルドフロウジョンという超荒技で三沢選手が小橋選手をフォールして終了しました。
 試合としても、十分名勝負といえる素晴らしい一戦でした。

 昨日の試合は、様々なドラマがあったと思います。
 小橋選手以外の3選手もそれぞれの形で彼の復帰を演出してくれました。
 手加減無く攻めていった三沢・秋山選手、何より驚いたのは高山選手の小橋選手への思いいれよう。エプロンに控えていた時もずっと小橋選手を心配そうに見つめ、徹底的にサポート役を買っていたように見えました。
 特に試合後のお互いを称えあったシーン、そして最後、秋山選手と高山選手がロープを開けて、小橋選手を花道から退場させた演出も人情が出て、素晴らしいシーンでした。
 小橋選手が花道で退場している間に、他の3選手はそれぞれの控え室に通路を通って退場しました。
 あくまで今日の主役は小橋選手。他の3選手は必要以上に目立とうとせず、花を持たしていたところも良かったと思います。

 また、小橋選手を待っていたファン達も、凄まじい小橋コールを何度も何度も送りました。
 日本武道館超満員のファンが一体となって小橋選手を応援する空間は、言葉で表すことのできない凄いパワーがみなぎるものでした。
 普通は試合が終わると、帰路に立つ人も多いのですが、昨日は小橋選手が花道から消えるまで、本当に皆、見守っていました。

 そして、小橋選手。
 ここまでに至るまでの苦労は並大抵のものではなく、私達が安易に言葉で表すことのできないものであったと思います。
 しかし、それらを感じさせることなくプロレス界のTOP3人と互角に渡り合った姿は、病気を感じさせないものでした。
 そこまで作り上げて試合に臨んだ小橋選手には、プロとしての誇りを感じます。

 1日経って、改めて思うのは、自分はプロレスファンでよかった。
 プロレスのリングは、人の感情が表れた、それを表現できた人間こそが素晴らしい試合を創り上げることのできる場所です。
 だから、戦うレスラー同士がその気持ちをお互い持っていなければ、いい試合にはなりません。
 そして、それが伝わらなければファンは盛り上がりません。

 小橋選手の試合は、どの試合にも生き様を感じます。
 小橋という人間は、どんな人間なのか・・・試合を通じてファンは理解しています。
 だからこそ、彼の復帰を待ち望んだファンが数多くいるのですし、またこれだけ多くの人が会場に足を運び、そしてこれだけの声援を送るのです。

 人間の本当の強さは、力が強いとか、相手を打ちのめす技量を持っているとか、そんな安いものだけではありません。
 人間としての心を持ち、自分に厳しく、そして弱い人間に優しく、また自分より他人を優先できるような広い心を持った人間こそが本当に強い人間なのでしょう。
 小橋選手は、いつも強い相手と戦い続けてきました。
 それができたのも、毎日毎日の練習を一生懸命続けてきたからです。
 そして、小橋選手はどんな弱い相手であろうともファンに伝わる試合をしてくれます。
 それは、対戦相手を生かしてやろうという器量があるからです。

 そして、今回、小橋選手は人生最大の敵であろう、ガンという病気にかかり、それをも克服して、プロレスのリングで立派にメインイベントを務めました。
 そして、多くのファンを感動させました。

 こんな凄い人は、今まで見たことありません。

 もしかすると、ある部分では師匠であるジャイアント馬場さんを超えたのかもしれません。
 そう思えてしまうくらい、昨日の小橋選手には人間としての凄まじい心を感じました。

 昨日の生観戦で、小橋選手は私の中でファンではなく、尊敬する人になりました。
 同じ人間なのに、ここまで凄い人間がいるんだと思うと、少しでもその人に近づきたいと思います。
 だからこそ、小橋選手のように毎日を精一杯生きていかなければならないと感じるのです。

 小橋選手もまた明日から、ガンの再発の恐れ、一つしかない腎臓の機能低下、そういったものとも戦いながらプロレスラーを続けていくそうです。
 自分もより以上を目指し、そして、小橋選手のように多くの人々に勇気と希望を与えられるような人間になりたいと思います。

 いろいろ書きましたが、自分が感じていることの半分も書けていないと思います。
 それだけ昨日の試合には、多くの感動があったのです。

 今はただ、小橋選手がいつまでもプロレスラーであり続けて、そして自分にも多くのファンへも勇気を与え続けて欲しい。
 そのために、ファンもゆっくりと小橋選手の回復を待つべきなのでしょう。

 とにかく、昨日は“凄いもの”を見た!そして、“物凄い感動”を得ました。
 私にとって昨日は、東京まで足を運び、生観戦したことを誇りに思うと共に、一生の忘れられない1日であったでしょう。

 今はただ、小橋選手や他の選手達にも感謝すると共に、自分も頑張るのみです。

 小橋建太選手は、日本人の誇りです。いつまでも、多くの人々に勇気を与え続けるために、そして後悔の無いように生き続けてほしい。 

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