全日本プロレス両国国技館大会をテレビ観戦して…

スポーツ

 昨日は全日本プロレスの両国国技館大会でした。
 昨年の今頃の全日本プロレスは再び大量離脱に見舞われ、ファンとしても大変心配してしまうほどの状態でした。
 それから約1年、3年ぶりに大会場である両国国技館にてビッグイベントが開催できるようになったのは感慨深いことでした。
 私がお知り合いになった方々の多くも大阪から東京まで出向き、同大会を応援されていました。
 私も少し考えたのですが、正直私が応援している秋山選手の試合カードがどうしても納得できず、東京まで行く決心はできませんでした。
 ただやはりテレビは見たいと思い、経済的な理由で退会していたスカパーを再契約し、GAORAを視聴しました。

 大会を観て感じたことが色々とありましたが、試合の感想を書き出すとかなりの量になりそうですので、大会全体を振り返って感じたことを羅列していこうと思います。

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 やはり最初に両国の広い会場で選手が戦う姿を見ると、いつも以上に臨場感を感じました。プロレスは大観衆に囲まれて、ファンと一体となってリングの戦いの空気を作り出す…、その重要性を改めて確認しましたし、選手の感情もいつも以上に高ぶっていたのもカメラを通じて強く感じました。

 試合全体を通して一番印象に残ったのは、メインイベントの宮原VS諏訪魔の三冠統一ヘビー級選手権試合でした。良い試合でしたが、私の中ではこの二人ならもっとすごい戦いができる可能性があると思いました。昔、選手離脱でコマ不足になった時に、ジャンボ鶴田選手と三沢光晴選手が毎回メインイベントで切磋琢磨し、どんどん両者の試合のレベルが高まってきました。そんな状態に今後この二人がなってくれたら面白そうです。そこにスーパー・タイガーVSジェイク・リー、青木、佐藤VS野村、青柳などがライバル関係になっていってくれたら軍団抗争も盛り上がる…、両国のメインでしたが、ここからが始まりになりそうに感じます。
 世界タッグは、やはり関本・岡林選手のタッグチームのレベルの高さを感じました。凄いレスラーは相手が格下でも光らすことができると思います。この両チームが全日本で見れないのは残念ですね。王者のうちに関本・岡林VS秋山・大森の世界タッグ選手権が見たかったな。
 秋山、カシンVS大森、征矢の試合に関しては、正直語りたくありません。個人的には、秋山選手にはリングの上でプロレスの厳しさ、戦いの本質を見せる事の出来る試合をして欲しいと思っています。あのファンが熱狂した時の試合を伝えられる唯一の現役選手だと思うからです。今度の最強タッグの大阪大会が心配です。

 ジョー・ドーリング選手の復活は本当にうれしいです。大病に打ち勝ってリングに戻ってきた時、本当の意味で日本のファンに心から愛される選手になりそうな気がします。全日本プロレスにも本当は大型外国人チームが欲しいですね。そうなれば、今以上に活気が出てくるし、何より若手にとって幅を広げる機会を作れそうな気がします。

 同大会は全日本プロレスのOBも活躍してくれました。
 ザ・グレート・カブキ選手、大仁田厚選手、チャボ・ゲレロ選手、そしてドリー・ファンクJr選手…。
 本当に名実ともに実力のある選手は入場だけで会場を沸かせることができます。入場曲も非常に大切です。カブキ選手の入場曲がなった際にテレビからでも会場が沸いているのがわかりました。私のような30年来のファンからすると昔の馴染みの選手が当時の曲で入場するだけでも物凄く満足感に満たされます。その瞬間に立ち会えただけでお金を払って良かったと思える時さえあります。
 そういえば、ゲストで登場した小橋選手が入場してきた時の「小橋コール」は引退して3年強経っても変わりません。
 これらも今まで素晴らしい試合を見せ続けてくれた小橋選手の影響力と言いますか、それだけファンの心にいつまでも残っているからです。多くの人達が小橋選手に未だに感謝を伝えたいんですよね。本当に凄い努力家で、すごいレスラーでしたから…。
 これらのシーンを見た時に、全日本プロレスの他にない魅力は何よりまずこの歴史であると感じました。
 来年旗揚げ45周年になるそうですが、そこまで多くのレスラーやファンの思いが集まり、作り上げられてきて今があります。その歴史を築き上げてきた選手、これから新しい時代を築こうとする選手やファンが融合するリング、新日本プロレスが完全に新しくなった今、それをできる唯一の団体が全日本プロレスではないかと思いますし、団体が増えすぎた今のプロレス界の中で最も他にはないものだと思います。そのパワーが交わった時、ものすごく大きなうねりが起こせそうな気がします。

 渕・大仁田組が第100代アジアタッグ王者になりましたが、正直昔からのファンでもある私でもちょっと無理があるような気がしました。貫禄も十分になった、青木・佐藤組も気の毒になるくらいでした。しかし、同期のハル薗田さんの遺影を掲げ、そして渕選手とのタッグをうれしそうにし、最後はエプロンで涙を流していた大仁田選手(TVではそう見えた)を見ていると全てが許されました。そういう空気が全日本の歴史にあるんかもしれませんね。

 最後に今大会は多くの私の知らない地方のプロレスラーも参戦していました。最近、地方にもローカルで活躍するレスラーや関係者が数多くいることを知りましたが、全日本プロレスの大会場の試合で彼らが試合できることにニーズがあるように思えました。
 解説の小佐野さんが良い事を言っていましたが、今の時代はそれも含め「全日本プロレス」なのかもしれません。
 普段、大会場どころか後楽園ホールでもなかなか試合ができないであろう選手たちが、この全日本のリングでそういう機会を作り、アピールの場として提供することも彼らにとってプロレスに関わる一つの夢に成り得るのではないかと…。
 ただ、試合数が多すぎると興行時間が長くなるので、1部2部とかに分けるとか、開場を早くしてそういう機会を作るとか…。
 地方のプロレス団体にも夢を与える…、そういう相乗効果が生まれたらプロレス界にも貢献できているようにも思えました。
 
 久し振りの全日本プロレスの大会場でのイベント、色んなことを感じながら観ることができました。
 プロレスはただ試合を観るだけでなく、その中で色々な思考が生まれ、語れることも魅力です。だからファン同士でも話をしだしたら楽しいんですよね。
 来年は全日本プロレスももっと飛躍すると思います。8月の両国大会も決まりました。またそれに向けて選手もファンも目標が見えます。
 この1年でここまで活気が戻って来てくれて、本当に良かったです。
 多くの苦労があったと思いますが、秋山社長の努力は想像以上であっただろうし、選手達も本当に練習にプロモーション活動に頑張っていましたね。皆さんの努力の賜物であると思います。

 私は人生の中で、ジャイアント馬場さん率いる全日本プロレスから多くの影響を受けました。その中で特にジャンボ鶴田選手~秋山選手までの超世代軍からバーニングまでの全日本には特にそうです。
 これからもそれに感謝すると共にお返しする意味でも秋山社長を応援し、全日本プロレスの今後の発展を願いたいと思います。

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