本屋でこの本を見つけた時、すぐに中身を確認したいと思いました。そして、中を読んだ時、私の知りたいアメリカ野球の文化を知ることができることがわかり少し高額(1,800円)の本でしたが、すぐに購入することを決めました。
中身はサンケイスポーツの記者がMLBに関連した施設などを巡ったレポート記事なのですが、その場所が普段報道されるような場所ではないところが多数見受けられる点、写真が豊富で自分がその場所のイメージがし易い点が印象的です。
アメリカの野球には長い歴史があり、それが文化として根付いているところが素晴らしいところです。
特にこの本の中で印象に残ったのが、過去の伝説となった名選手が生まれ育った場所で記念館が作られたりして、いつまでもファンの心に生き続けているところです。
サイ・ヤング、タイ・カップ、ジャッキー・ロビンソン、ロベルト・クレメンテなどの数多くの選手のメモリアルパークが取材されています。
私が特に読みたかったのが、「カル・リプケンの施設」です。
カル・リプケンJr.は言うまでも無く、MLB史上No1の連続試合出場記録(2632試合)を持つ偉大であり多くのファンから尊敬の念を持たれている選手ですが、彼は今、野球少年に向けた野球の施設である「リプケン・エクスペリエンス」を作っています。その敷地は東京ドームの5倍弱の広さを誇り、その中には少年達が夢を持ってプレーできるようにヤンキースタジアムやフェンウェイパーク、リグレーフィールドといったMLBを代表する球場をイメージした少年野球場が存在します。
野球で育ち、ファンから愛された選手が、今の選手、これからの選手のために貢献する姿、そしてそれを形に表している様子を見ていると、スポーツの本当の意味での素晴らしさを感じます。
大人がしないといけないのは、自分達が行ってきた野球の考えを子供にあてつけることではなく、野球を純粋な姿勢でプレーできる環境を与えてあげることだと痛感させられました。
この本ではMLBや過去のスーパースターへの尊敬の念とその選手の志が根付いていることを証明してくれる素晴らしい一冊であると思います。
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