北投温泉(新北投温泉)とは…
台北市北投区にある台湾で最も有名と言われる温泉街。
台北車站から電車(MRT)で約30分の立地で気軽に利用しやすいため観光客にも人気が高い温泉地である。
泉質
天然のラジウム泉として知られる。
硫黄の成分も多く、町には硫黄の臭気が漂う。
源泉のpHは1.4-1.6の強酸性である。
歴史
北投温泉は、明治16年(1894年)にドイツ人硫黄商人オウリー(Ouely)が発見したといわれている。1896年、大阪商人平田源吾が北投で最初の温泉旅館「天狗庵」を開業した[2]。 その後、日露戦争の際に日本軍傷病兵の療養所が作られ、それ以降、台湾有数の湯治場として知られるようになった。
1905年、日本人学者岡本要八郎によって北投石が発見される。北投石は、微量のラジウムを含んだ湯の花が、何千年もの歳月をかけて石灰化したもので、世界ではここと秋田県の玉川温泉でしか産出されない。当地にある共同浴場瀧乃湯の前で発見された。
また同年、「湯守観音」を祀る「鉄真院」(現普済寺)が創建される[2]。
1913年、北投温泉公共浴場(現北投温泉博物館)が落成し、北投公園も完成する[2]。
戦前は、モダンな建物が立ち並ぶハイカラな温泉街として知られ、1923年には昭和天皇(当時は皇太子)も訪問した。
戦後、台湾が中華民国に帰属した後、中華民国政府は北投温泉を歓楽街として位置づけ、置屋の営業を認めた(公娼制度)[1]。この為、国の内外から売春目的で北投温泉を訪れる観光客が集まった。
しかし、公娼制度は1979年に廃止され[1]、また、当時台北市長だった陳水扁(第10・11代中華民国総統)の健全化政策により、北投温泉から置屋は消滅し、親子で楽しめるような観光地が復活した。
2010年、日本旅館「加賀屋」が「北投加賀屋」を開業した。
アクセス
台北捷運新北投支線 新北投駅(R22A)下車、またはバス。
【写真】新北投駅行き北投駅のホームの様子
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