「全日本プロレス40年史」を読んで

全日本プロレス40年史 (B・B MOOK 848 スポーツシリーズ NO. 718)
ベースボール・マガジン社 (2012-10-02)
売り上げランキング: 9267

 いつも本屋に立ち寄っては、何か面白そうな本を探す癖がついています。
 先日は、「全日本プロレス40年史」なる雑誌を見つけました。

 内容は・・・
 
 ○全日本プロレス旗揚げから現在に至るまでの出来事を年代別に紹介。
 ○主要選手(馬場、鶴田、三沢など)の過去の週刊プロレスインタビューを掲載。
 ○OB、現役選手の新録インタビュー(武藤、川田、百田、諏訪魔、和田京平など)
 ○全日本プロレス過去現在日本人選手名鑑

 元全日本プロレスファンの私とすれば、1500円という高い雑誌でもすぐに手にしてしまう内容でした。

 旧全日本プロレスのファンの方でも十分に楽しめる一冊です。
 (逆に武藤全日本のファンにとっては物足りないと思います。)

 その中で、私が印象に残るのは、やはりジャイアント馬場さんについてです。
 話すとまた長くなるので、印象に残った事を2点ほど。

 ①お客さんは感動するから、次も会場に訪れる…
  その感動を生むのは一生懸命さ。それ以外にない。

 これは、馬場さんの週プロ最後のインタビューの締めに話されていたことです。
 その言葉を誌面に残し、それから数カ月後亡くなられてしまいましたが、今を考えると改めて考えなければならない言葉だと思います。

 ②いつの世も問われているのは「本気度」であることを馬場は教えてくれる。

 これは、元週刊プロレス全日本プロレス担当だった市瀬氏の巻末コラムです。

 非常に簡単な言葉であるかもしれません。
 ただそのシンプルなことでも、なかなかできないのが人の行動だと思います。

 今のスポーツ界は、どうしても虚偽の世界が多く見受けられます。

 実力が無くてもバックの力で、のし上がる選手。
 フロントのプッシュで売り出される選手。

 こういう選手が果たして本気でスポーツに取り組めるだろうか?
 一生懸命さを100%出せるだろうか?

 バックに付く巨大な力に守られている安心感がそれを邪魔しないか?

 プロレスもある意味、虚偽の世界かもしれない。
 ただ、その中でもプロとして大切な言葉を、馬場さんがインタビューで語っています。

 「プロ」である以上、ファンが認めてくれるものでなかったら、俺(馬場)は押し上げてやれない。

 あらためて、プロレス界のみならず、今の一部のプロスポーツ界にも大切な考え方なのではないだろうか?

 
 久し振りにジャイアント馬場さんの世界を感じたことだけでも、私には大変価値ある本でした。
 ジャイアント馬場さんの過去のインタビューを再現する本とかも出して欲しいですね。
 もう一度、この年齢になってジャイアント馬場の考え方を一から学んでみたい。

 やはり、私にとって最も尊敬する人物は、ジャイアント馬場さんなのです。
 

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